恋のシャッター
「なーんつってな!冗談だよ~いや~少し膝すりむいたけど~……?」
笑いながら言う勇斗が、私の異変に気づいて止まった…。
「…実夕…?」
「………バカ…」
「……何で泣いてんだよ?」
「バカ!!」
そう言って私はドンッ!と勇斗の肩をどついた。
自分でも分からずに…なぜか泣きながら怒っていた。
「……バカ…」
「……悪かったよ、でも泣くことないだろ?」
「だって……拓真は倒れた後、もう病院からは出て来なかったじゃないっ」
「…そうだけど、こんなんで死なないだろ?」
…何で私、泣いてんだろ?
「それでもっ!もし…もし…勇斗までいなくなったら私……一人ぼっちになるじゃないっ」
…何で、こんな事言って…?
「……えっ?」
私の言葉に、勇斗は驚いていた。