恋のシャッター
――っ!!
一瞬…勇斗の手が触れてしまった。
私が条件反射に手を離すと、勇斗は自分の携帯を取り私に携帯を返した。
「ほい、サンキュ」
「あ―…うん」
「それじゃぁ俺もワンピース見ようかなっ」
「へっ!?ちょっと…食べたなら自分ん家に帰りなさいよっ」
「ちぇ~ほんじゃ、また明日っ」
勇斗はいつものように、玄関に向かおうとしたその時。
「あっ、そうだ…実夕っ」
「何っ?」
「俺………わりと本気で言ったから」
「……えっ?…何が?」
「……昨日のことだよ」
「……っ!?」
「ほんじゃっ」
勇斗は表情を変えずにそんな事を言うと、普通に玄関に出て行った。
昨日のこと…って
わりと本気って…?
アイツ何考えてっ!?