恋のシャッター
そして。
ある日の昼休み。
ご飯を食べ終えた私は菜々と教室にいた。
菜々に、こないだの勇斗とのことはまだ言ってない。
まだ……自分でもよく分からないし。
「高菜さん、二年の南先輩が廊下に来てるよ?」
「えっ!?私…?」
クラスメイトに声をかけられ、私は驚いた。
「うん、呼んでるみたい」
「……あっ」
クラスメイトが指差す方を見ると、本当に廊下に南先輩が来ていた。
「キャー!実夕来たぁ~もしかして告白じゃな~い?」
「えっ!?いやいや…ないからっ…とにかく行ってくるよ」
「うん、頑張って~ちゃんと報告してね~」
「…ちょっと~菜々っ」
冷やかしてくる菜々の声が大きくて私は菜々に対して口に指を当て、教室を出た。
廊下にいる南先輩に声をかけると「屋上でも行こうか?」と先輩に言われ、私達は屋上に向かった。