恋のシャッター
「良かった…引き受けてくれてありがとな?部活はいつでも見に来ていいから」
「あっ…はい分かりました」
「実は本当のところ…ダメかなと思ってた」
「えっ?」
「勇斗がいるから……また撮りたくないとか言うかなと思って」
「ん?……あっ…!」
ヤバイ…そんな事忘れてた。
「…そんな事考えてもなかったって顔だな?」
「えっ…?」
「何かあった?勇斗と…」
「……っ!……いえ、別に何も…」
「そっかぁ…じゃあ改めてよろしくな?」
「……はい」
すると南先輩は頭をかきながら、手すりの方へ歩いて行く。
「……なんて」
「えっ?」
「実は高菜を選んだのは、俺の個人的なワガママなんだ」
「……どういう?」
「写真の話があったから高菜に頼んだんじゃなくて、高菜がいたから写真のことを頼もうと思ったんだ…」