恋のシャッター
「嫉妬してる?」
「えっ!?」
そう言われて私は振り向いた。
「…圭介先輩」
「なんてな?」
「あっ…ははっ…あっ…ありえませんよ―」
「いやいや…何か思いっきり動揺してるけど?マジで勇斗と何かあった?」
「いやっ、何も!何もないですよっ」
「ふーん?まぁ…あっても俺は不思議じゃないけどね?」
「……えっ?」
私の驚きに、圭介先輩はただ優しく笑うだけだった。
不思議じゃない?
いや……不思議だよ?
圭介先輩。
少なくとも、私の心の中ではずっとそう思っていた。
そして、気づけば部活が終わる時間になっていた。
「ありがとうございました―!!」
部員が片付けに入る中、私もカメラを片付ける。
「はぁ―…」
結局…まともな写真取れずに終わりまでいたなぁ。
帰ろうと出口に向かった時。