恋のシャッター


もしかして、南先輩ってしっかりしてそうで、けっこうドジな人?



それとも、無言にならないように話してくれてるのかな?



「…高菜」



「あっ…はい」



「実は高菜に聞きたい事があるんだけど?これ聞いていいのか分からないけど…」



「何ですか?」



「うん…あのさ、亡くなった拓真って……どんなヤツだった?」



「えっ?……拓真ですか?」



「うん、あっ…言いたくなかったらいいんだ」



「あっ…いえ、そんなことは……でも何て言ったらいいか…」



拓真がどんな人だったか、誰かに話すのは久しぶりすぎて…何て話したらいいんだろう?



私が悩むようにうつむいていると、南先輩が私の顔色を見て言ってきた。



「何ていうか…周りから見た拓真ってどんなヤツだったかなって」



「周りから?……そうですね…」



< 152 / 251 >

この作品をシェア

pagetop