恋のシャッター
ハイタッチ
そして、ニ月も終わりに近づいた頃。
まだ決定的な写真を撮れてない私は、今日も体育館へ向かっていた。
「よしっ、今日こそ気合い入れて絶対撮るぞっ」
一人気合いを入れて、私が体育館に入ると、まだ部活は始まっていなく、部員はバラバラにウォーミングアップしていた。
すると、
隅の方から、こっちに向かって足音がしてきた。
「実夕ちゃ―ん!!」
かなりの勢いで走ってきたのは、聖花先輩だった。
「聖花先輩っ!?どうしたんですか?」
「はぁ―…はぁ―…」
聖花先輩は息を整えると、私の顔を覗き込んだ。
「実夕ちゃん!本当なのっ?」
「えっ?……何が?」
「だから~勇斗と毎晩夕飯一緒に食べてるって話っ…」
「えっ!?」
あ―…そういえば聖花先輩にちゃんと言ってなかったなぁ。