恋のシャッター
拓真の願い
今日は体調がいいと、拓真のお母さんから連絡を受けた私は、お母さんと一緒に拓真の病院に向かった。
病院に着いて私は笑顔で病室に入る。
「拓真~来たよ―」
「実夕っ、今日も元気だね?」
拓真は少し辛そうな上半身を、ベッドのスイッチを押して起こした。
「…拓真は?今日の調子はどう?」
「うん、実夕が来たからもう元気だよっ」
「………っ」
いつもの優しげな笑顔で言ってくる拓真に、私はその頃そう言われてちょっぴり嬉しかった。
「じゃあ、邪魔者なお母さん達は少し外に出てるわね?」
「そうね~実夕、拓ちゃんの事よろしくね?何かあったらすぐ連絡するのよ?」
「はーい」
そう言ってお母さん達は病室を出て行った。
私は拓真のベッド横の椅子に座った。
すると、拓真は何やらベッド横のサイドテーブルの引き出しをあさり出す。