恋のシャッター


その日の放課後。



私が帰り支度をしていると。



「実~夕~ちゃんっ」



「……菜々?何?」



菜々が満面の笑みを浮かべながら、話しかけてきた。



「“何?”じゃないわよ、いーかげんこの写真の真相教えてよねっ?いつもはぐらかして~」



バンッ!と、私の机の上に菜々はあのパンフレットを突き出した。



「何で菜々が持ってるの!?」



「バスケ部から借りたのよっ」



「あ―…そうですか」



すると菜々は私の前の席に座り、私に顔を寄せてきた。



「で?どうなの?何で勇斗先輩メインなの?」



「……だから~たまたまだって…」



「ウソだ~!写真は真実を語るってね」



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