恋のシャッター
「……分かった、もういい…俺買った後その子の所行くからおまえ帰れよ」
「……っ!あっ…そ、帰るわよっ」
勇斗にそう言うと、私は一人足早にお店を出た。
バカみたいっ。
バカみたい……。
バカみたい………。
何なの、この気持ち…?
何で勇斗の事で、こんな思いしなきゃならないの?
ありえないっ……。
ーー。
そして家に帰った私は、お母さんが用意してくれていたケーキにも、あまり食欲が進まなかった。
部屋に入り、誕生日の終わる一時間前。
月明かりだけの暗い部屋で、私はベッドに横になっていた。
ボーッ…とただ時計の音だけが聞こえてくる。
その時。
コンコンッ。
「……えっ?」
…誰?こんな時間に…。 お母さん?