恋のシャッター
「なっ…何よそれっ…」
「何で……拒否らねーの?おまえ…」
「何でって……」
……そうよ、これぐらいの強さなら拒めるのに、どうして私?
「そんなの……期待すんだろ?俺…」
「……えっ……」
何故か勇斗の声はかすれ声だった。
そして…勇斗の腕の力が少し強まる。
「俺……おまえのこと………」
「……っ!?」
「………っ………」
………?
勇斗の声はそこで止まった。
「勇斗…?」
私が勇斗を見ると、勇斗の目線はどこかに向けられていた。
私もその視線の先を見ると、そこには……。
「………拓……真…?」
そこには机の上の拓真の写真が…こっちを見ているような気がした。
すると勇斗の体はゆっくり私から離れた。