恋のシャッター
「………やっぱり、なんでもないや」
「えっ……?」
そう言うと勇斗は、部屋を出て行こうとした。
「勇斗…っ」
「………十七歳」
「えっ…?」
「おめでとさん…」
「………っ!」
「じゃあなっ」
そう言うと勇斗は下へ降りて行った。
「何よ……何なのよ…」
…っていうか、何言いかけたのよ?
私の手には勇斗からのプレゼントが…。
体には勇斗のぬくもりが…。
でも、机の上には拓真の写真が…。
そして、私の心の中のモヤモヤは……少し晴れてしまった。
……私は……。
勇斗のことが……。
でも……そんなの、ありえないよっ
……拓真……。
机の上の拓真の写真の前に、勇斗からもらったプレゼントを置いて、その夜私は眠りについた。