恋のシャッター
ブレーキ
ある日の部活帰り。
いつものように勇斗は圭介と帰っていた。
あくびをしながらダルそうにしてる勇斗に、圭介が話しかける。
「勇斗、最近いつもより調子悪くないか?」
「あ?別に~俺にもそんな日ぐらいあるさ」
「ふーん……そうか?」
勇斗の答えに、圭介はまだ何か言いたそうな顔をしている。
「……なんだよ?」
「いや?いい加減悩むの止めろよ…勇斗」
「はっ…?何が?」
「おまえ、こないだからずっと実夕ちゃんの事考えてるだろ?」
「……はっ?別に考えてねーよ」
「はぁ――」
圭介はため息をついた。
「なにため息ついてるんだよ?おまえは~」
「勇斗、おまえは……分かりやすいよ昔から」
「はっ…?」
「俺は昔っから見てたからな?おまえ達のこと、気づいてなかったのは実夕ちゃんだけだよ…」