恋のシャッター
「おまえの気持ちは分かる……けど、今だからこそもっと違う答えもあるんじゃないのか?」
「違う答え……」
「あぁ……おまえも実夕ちゃんも、今を生きてるんだよ」
圭介のその言葉に、勇斗はやっと圭介の目を見る。
そして、一言だけ呟いた。
「……そうだよな……」
自分が何を考えてて、何を考えなきゃいけなかったのか……。
少しだけ分かった気がした。
拓真と圭介がいたから気づけた。
…俺はいつも誰かがいないと気づけない。
だから、今度こそちゃんと答えを出すよ………拓真。
幼い頃、拓真とよく遊んだあの公園を横目に勇斗はそう思った。