恋のシャッター
「へぇ~?そのわりに飾ってある写真は相変わらずそれだけ?」
勇斗は机の上の拓真と私の写真を見る。
「そんなのっ……私の勝手でしょ?」
「ふーん…?まぁね―」
勇斗はそう言うと、私が手に持っていた英和辞典を取り部屋の出口に向かった。
「それじゃぁ、ごちそうさんっ」
「あっ…明日の午後までには返してよね?私が使うんだからっ」
「あいよ―あっ…そうだ、俺ならいつでもいいぜ?」
「はっ…?」
「写真のモデル!ほらっ俺けっこういい男だし」