恋のシャッター


「いや、たまたま見かけたから…あんな噂なんてすぐなくなるから、もうすぐ夏休みだしな」



「……はい」



…なによ。



アイツ……助けに来るって言ったくせにっ。



そんな事を思って私はうつむいた。



「どうした?高菜」



「あっ……いえ」



「勇斗にちゃんと誤解解いてもらいたいよな?」



「そうなんですよっ」



「それとも…誤解じゃないからいい…とか?」



「えっ…?」



南先輩は真っ直ぐに私を見てくる。



「それならそれで……」



「ちっ……違いますっ、誤解です!こないだの事は本当にチャーハン作れって言われて……本当~に勝手ですよねっ?アイツ」



私の言葉に南先輩は少しクスッと笑った後、私を見て言った。



「俺さ、こないだ勇斗に聞いたんだ」



「えっ?」




< 231 / 251 >

この作品をシェア

pagetop