恋のシャッター
ツーショット
そして、暑い夏の日は続く。
花火大会から数日後。
家にいた私の携帯に勇斗からメールが入る。
“俺の部屋に来い”
はっ!?それだけっ?
訳も分からず、私はとりあえず勇斗の部屋に向かった。
お母さんが仕事でいない為、一人で家にいた勇斗の部屋に入る。
「何よ?」
「部屋の中整理してたら、おまえに見せたいものがあった」
「えっ?私に見せたいもの?」
「んっ!」
そう言って勇斗が差し出したのは…。
「えっ?これって…」
勇斗に差し出されたものは、幼い頃の私と勇斗のツーショット写真だった。
勇斗は得意気な顔でピースをしていて、私はそんな勇斗を睨んでる、そんな写真だった。
「……私と勇斗の写真なんてないと思ってた」
「これ、撮ったの誰だと思う?」