恋のシャッター


「けどさ、もしかしたら実夕ちゃんがアイツに言ったらアイツ決心したりして」



「えっ?私…ですか?そんな事はないと思います、アイツは私の言うことなんて素直に聞かないんです、昔っから…」



「そうかなぁ―」



「そうです…きっと」



私がそう言うと、前の方から菜々が歩いてくるのが見えた。



「あっ圭介先輩、友達がいたので」



「おう、じゃあまた」



先輩に軽く頭を下げて顔を上げると、私の視界に誰かと目が合ってその人を見た。



「………誰だろ?あの人」



私と目が合ったのは、おそらくバスケ部マネージャーの女の人。



何だか見た目はマネージャーというよりお嬢様っぽい可愛い人だった。



その人に軽く頭を下げられ、私も軽く返した。




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