恋のシャッター


勇斗の打ったシュートは、スパッとゴールに入る。



しばらく会話がないまま、勇斗は繰り返してシュートを打ち続けた。



そして、足を止めないまま勇斗が口を開く。



「そういえば、おまえは何で写真部に入らないんだよ?」



「えっ?あ~私は……自分が好きなものを撮りたいだけだから、部に入るまで本格的に考えてないというか……」



「ふーん?」



私の言葉に、勇斗はそれだけ言うとまたシュートを続ける。



っていうか…それだけ?


興味ないなら聞かないでよね……ったく。



でも、勇斗にカメラの事話したの初めてかも。



勇斗が家にご飯食べに来るようになってから、何だかいつの間にか話すようになったのかな……勇斗と。



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