恋のシャッター


勇斗の家の前で私達は足が止まり、勇斗が振り返った。



「部に入ったのは…自分の為だから」



「……そう?」



「でも…決意できたのはおまえがいたから」



「えっ?…どういう意味…?」



「一応ありがとな?実夕」



「………っ」



「じゃあな、おやすみ~」



呆然とした私を残して、勇斗は家に入って行った。



…まったく分からない。



さっきの“おまえのせい”と、今の“おまえがいたから”って繋がってる?



アイツが分からん…。



首をひねり私も家に入った。



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