恋のシャッター


「いや…そういう問題じゃ…」



良かったような……
悪かったような。



その時リビングのドアが開いた。



「お邪魔しま~す、腹減ったぁ〜あれ?おばさん今日いるんだ?」



「あら勇ちゃんおかえり、疲れたでしょう?ご飯食べてね」



「あ~い」



のん気にそう言って椅子に座る勇斗を、私は叩いた。



「ちょっと“あ~い”じゃいわよっ、あんたあれ……どうしたのよ?」



「はっ?あれ…?」



「だから……その聖花先輩から聞いたんでしょ?クリスマスのこと…」



「あぁ~実夕ん家でパーティーやるってやつ?あ~いいんじゃないの~?楽しそうじゃん」



「え~?オッケーしたの?」



「いや、おまえがもうオッケーしてたんだろ?」


「そうだけど……」



「大丈夫だって、まともな圭介も呼んだからっ」


「いや…そういう問題じゃなくて」



っていうか、まともなのは圭介先輩だけなの?




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