恋のシャッター
「すみませんっ……あの、ついシャッターを切ってしまって…」
私は少し焦りながら言うと、南先輩は頭をかきながら口を開いた。
「いや、ありがとな…?こんな風に写ってるんだなって少し驚いた」
「…そうですか?」
「高菜って、センスあるんじゃないのか?」
「えっ…?そうでしょうか?自信ないですけど、嬉しいです」
写真のこと、初めて褒められた…すごく嬉しいかも。
すると南先輩は、他の写真をチラチラ見比べながら言ってきた。
「なぁ?勇斗があんまり写ってないけど?」
「えっ?あ―アイツは試合に出てませんし、アイツのことは撮らないって決めてるんです、写っててもたまたまですっ」
私の言葉に南先輩は少し驚いていた。
「…先輩どうかしました?」
「いや…噂通り嫌ってるんだな?勇斗のこと、何で?」