恋のシャッター


「えっ?何で…って」



そういえば何でだろ…?



そりゃ、拓真との間にいつも入ってきて邪魔されてたのはムカついてたけど…。



でも、今は…昔より話すようになったのかも。



嫌いまでは、本当のところ思ってないかもしれない…。



でも、アイツの思考は相変わらず分からん。



「とにかく…幼なじみでも私達は特に仲が良いってわけじゃ…」



「……そっか」



私の答えに南先輩は少し考え込んだ後、それだけ言った。



「なぁ、高菜」



「…はい?」



「多分誰も欲しがらないと思うから、俺の写真俺がもらっていいか?」



「えっ?あ―…はい、良ければ」



「サンキュ」



私が部室から出ると、



「…あっ…」



見上げると、曇った空から粉雪が降ってきた。



「もう…冬か」




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