元カノがめんどくさい
こんな状況、今に始まった事じゃない。
いつもそうだけど…

当然の事すぎて、覆す事なんて出来なかった。



それから彼女に言われるまま…
Uターンして、来た道を戻ると。

到着したその家の前で。


「私の事なんて、遊びだったんでしょ?」


「っ、違うよ!」


「じゃあ本気だったって言える?」


そう訊かれてまた、言葉に詰まる。


ふう、と呆れたようにため息を吐いて、
車から降りる彼女。



「そんなんじゃ、みんな蓮斗の側から離れて行っちゃうよ?
蓮斗には、空しい人生しか残らないよ。

さよなら」


胸を切りつける言葉を残して、閉められた車のドア。



確かに、本気だったとは言えない。

けど僕なりに、本気になろうとしてたんだ。


でもいつも…

こうやって悲劇は繰り返される。




もう女の子と付き合うの、やめよっかな…

結局僕は、その存在を傷つける事しか出来ないんだ。



あの、めんどくさい元カノを筆頭に。


< 10 / 114 >

この作品をシェア

pagetop