元カノがめんどくさい


「おっそーい!蓮斗ぉ」


その日帰宅すると、部屋の前で元カノが待っていた。


「え、どしたの…?」


「もぉ、今日休みだったからさぁ!
ひさびさ一緒に夜ごはんでも食べようかと思って、買い物行って待ってたんだけどっ!」


いやそんな怒られても、キミの予定も状況も知らないからね!?


「ごめん…
けど、連絡くれれば良かったのに」


「そこはサプライズじゃーん、たまにはね」


いや、ある意味いつも驚かされてると思うんだけど…



僕がフリーになると元カノは、こんなふうに家に入り浸る。




「なに買って来たの?」

買い物袋をキッチンまで運びながら、中身を覗く。


「ん〜、なんか美味しそうなもん適当に。
それを上手くまとめてなんか作って?」


はいはい、お嬢様…

普通の女の子なら、「買い物行って来たから、なにか作るね?」なのに。
キミは相変わらず、「買い物行って来たから、なんか作って?」だよね。

言っとくけど僕は、シェフでも料理得意でもないからね!?


いや、言えればいんだけど…


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