元カノがめんどくさい
それから1週間後。
スーツのクリーニングが仕上がって、今日は天使と会う約束。
仕事が終わり次第、僕の会社まで来てくれるそうだ。
シミの落ち具合はとゆうと。
スーツ本体は紺系だった事も手伝って、ほとんど目立たなくなってたけど…
ワイシャツとネクタイはアウトだ。
まっ、安物だからいんだけどね。
そしてそこは、僕的に当然。
「これがクリーニング代です。
シミの方は、さっき確認したんですけど大丈夫でした」
来社した清松さんに、レシートを差し出しながらそう誤魔化す。
「本当に、すみませんでした…
それであの、よかったらお詫びに…
夕飯をご馳走させて頂けませんかっ?」
そこで思ってもない、嬉しいお誘い。
「ほんとですかっ?
…でも、お気持ちだけ」
だからって、そこまでしてもらうつもりはない。
「…私と食事をするのは、嫌ですか?」
「まさかっ!
ただ、ほんとにもう気にしないで下さい」