元カノがめんどくさい
「そりゃあさっ?そのお客さんにとっては、よそ見しないで早くレジしろよって感じなんだろーけどさぁ…
でも手はちゃんとテキパキ動かしてたしっ!
ねっ、こーゆう時って知らんぷりしてレジに集中するのが正解なのっ?」


そんな事ないよ!
とは思いつつも、どうなんだろう?

でも人間は機械じゃないし、目を離した隙にその子が店外にでも出ちゃったら…


「まっ、正解なんてないよね〜?
私は私らしく行くしかないかっ!

てか蓮斗さっきから聞いてるっ!?」


「聞いてるよ!
むしろ、すっごく真剣に聞いてるんですけどっ」


「だったらなんで無反応なワケぇ?」


「キミの会話テンポについて行けなくて、返事が追いつかないんだよ!」


そんな僕を、キミはケラケラと楽しそうに笑い飛ばす。


「そんなトロくて、よくサッカー出来たよねぇ!」


あのさ!
頭の回転と体の俊敏性は関係ないから!


「ねぇねっ、蓮斗と遥さんってどっちが上手いかなぁっ!?」


「…

遥さんじゃない?
僕は大学卒業してからプレーしてないし」


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