元カノがめんどくさい
「全然いいよ、じゃあ明日」

「はいっ、今度こそおやすみなさい」

「ん、おやすみ」


そうやって、電話を切るや否や。


「え、だれだれっ!?」

ニヤけながら弾んだ声で擦り寄って来た本庄さん。


いや、近い近い!
そんなくっつかれてもっ…


「明日デートっ?
もう新しい彼女出来たんだっ?」


「…

彼女じゃないよ」

てゆうか。
なんでそんな楽しそうなワケ?


「え、そーなのぉ?
のわりには、あーんな優しい声でおやすみ〜とか言っちゃって!」


「そりゃ優しくもなるよ。
そのコは汚れのない天使だからね」


「天使ィ!?
なにそれっ!なに女に妄想抱いてんのっ?
蓮斗きもっ!」


キモくて悪かったね。

それに妄想抱いてるワケじゃなくて…


チラリとキミを横目に映すと、至近距離でバチっと目が合う。


…要はっ、現実逃避させて下さい!!

視線を外してうなだれた。


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