元カノがめんどくさい
そんな翌日は…



「どうしたのっ?蓮斗…
今日はまた、甘えんぼさんモードだね?」


1人暮らしの僕の部屋に来ていた今カノに、膝枕をしてもらいながら…
その身体にぎゅっと抱きつく。


「うん、ちょっと…疲れててさ。

あーなんか…癒される……」



「…

もしかして、またあの元カノさんの所為?」


ドキリと。
女の勘の恐ろしさに胸がおののく。


「いや、そーじゃないよ。
単純に、今日の仕事がハードでさ」


元カノを庇ってるワケじゃない。
ただ、関わるだけで今カノを不安にさせてしまうから…

こーやって嘘をつく。



「そっかぁ…
毎日お疲れさま。

じゃあ土曜日の映画は中止して、家でゆっくり過ごそっか?」


映画!?
ヤバい、すっかり忘れてた。

危ない、危ない…


「なんで?行こうよ、映画。
えーと、恋愛図書館だっけ?
僕も楽しみにしてたんだ」


なんて。

その日、悲劇が再来するとは思いもよらずに…


「ほんとっ?嬉しい〜!
あぁ〜、楽しみだなぁ〜」

そうほころぶ彼女を見上げて、
僕まで気持ちをほころばせてた。


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