元カノがめんどくさい
この景色と重なる思い出達は、まるで昨日の事みたいに身近に感じるのに…

現実のキミは、もう手が届かない人になる。




そうして、さよならのデートは終わりを迎え…

キミを家まで送り届ける、最後のつとめ。



着いたら、この腐れ縁も終了する。

いや、やっと解放されるなのかな…


なのに。



今世界が崩壊して、この道が断裂しちゃえばいいなんて…

僕の頭の方が崩壊してる。






「…着いたよ」


「うん…
あっ、そーだ!
このアパートさぁ、来月いっぱいで引き払うんだよねっ」


「え、そーなんだ…」


「ん、だからさっ…
寂しくなって会いに来ても、ムダだからねっ?」


「…しないよそんな事」

なんて応えながらも。

偶然とゆう希望まで奪われた気がして、やるせなかった。


「それで?
キミは遥さんと暮らすの?」


「えっ?あぁ〜、そうそうっ!
同棲始めてだから緊張しちゃうよね〜」


「…キミが?」


「どーゆーイミよ!」


僕らは、最後までこんな調子で。


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