元カノがめんどくさい
かといって、アパートはとっくに引き払ってるだろうし…


僕がそうこうしてる内にも。

今頃きっと、結婚話はどんどん進んでるワケで…
アディショナルタイムは、どんどん減ってるワケで…

まさか、もう籍入れたって事はないよねぇ!?


ああっ、どうしよう!


こうなったら避けては通れない…

1対1の真っ向勝負だ!


相手は僕なんか足下にも及ばない、最強のフォワード。

だからってもう、自分の気持ちから逃げるワケにはいかないんだ!



そうして僕は。
元カノが住む、遥さんの家に向かって車を走らせた。






覚悟を決めて、チャイムを鳴らすと。

出て来たその人は、キョトンとした顔を覗かせる。


「あれ、蓮斗君…
どうした?」


「あのっ、本庄さん居ますかっ?
彼女と話がしたいんですっ」


「…

悪いけど、それは無理だな」


えええっ!遥さんっ…

ーこれからも司沙と、仲良くしてやってくれな?ー
ってゆってたよね!?


もしかして、必死さを醸し出してる僕の気持ちに気づいたとかっ?


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