劇団「自作自演」





結局、私の思惑は、ただの妄想。それも、妄想の中でも願いに近い妄想としていつもここで終わってしまう。



そして、授業終了と休み時間を告げるチャイムが鳴る。



「源氏物語」の現代語訳をする古典の授業は、私の場合、願いに近い妄想を箇条書きにしたルーズリーフを一枚、無駄にしただけの50分だった。



こんな紙切れは必要ない。



丸めて教室後方にあるロッカーの横にあるゴミ箱に入れて、はい、終わり。




< 10 / 307 >

この作品をシェア

pagetop