劇団「自作自演」
その後、僕は北條さんと付き合うことができた。
もちろん、親友のおかげでもあるが、何より僕は彼女を手に入れるために死ぬほど努力したと言っても過言ではない。
そして、彼女を手に入れた時、僕は持てる愛の全てを彼女に注いだ。
出来る限りの範囲で、時にそれ以上の範囲外で彼女を喜ばせた。
彼女には、良い意味で好奇心旺盛、悪い意味でヤンチャな部分があった。
煙草を手に入れ、2人して吸ったこともあった。
コンビニでお互いテーマを決めて、それを万引きしてくるというようなゲームもした。
宅配ピザをいたずらで赤の他人の家に届けさせるという、つまらないこともした。
今でも充分若いけれど、あの時はやっていいことと悪いことの区別が出来ていなかった。
恋は盲目。
そして、若気の至りならぬ、若気の至りの至りといったところだろうか。