劇団「自作自演」
「となると、あの2人はある意味無駄死にしたわけだ。」
僕の何となく言った一言は、彼女のマシンガンの引き金を引いた。
「何を言ってるの? 無駄死になんかじゃないわ。」
「キミがそう思いたいのは勝手だけど、2人ともキミから愛されていなかったにも関わらず、キミをめぐって殺し合ったんじゃないか。」
「違うわよ? あれは、私をめぐっていたわけじゃない。」
彼女は平然と言った。
「じゃあ、なんだって言うんだい?」
「私がお互いにお互いの悪口を吹聴しただけ。有りもしないことをね。」
耳を疑った。そして、やっぱり僕は酔っているのかと思った。