劇団「自作自演」





「どうして私が逆上するの?」



「香澄さん。アンタ、とことんバカだなあ。少しはここ使えよな。」敦くんは、こめかみのところを指さした。



「ここは何のためにあるんだ? 考えるためだろ? 考えてもわかんねえような頭なら、もぎ取った後、パイナップルでも乗っけておけよ。」



なんて言い草だろうか。しかし、グウの音も出ない。



「私はわからないから訊いてんの!」



敦くんは、ため息をつき、それを見ながら青山くんがクスッと笑った。




< 208 / 307 >

この作品をシェア

pagetop