劇団「自作自演」





「やっぱり一番後ろの席になると、まるでクラス全体を見渡せるプールの監視員にでもなったかのような気分になるよね?」



私は野崎くんの横で同じようにフェンスにもたれかかった。



「プールの監視員どころか、まるで刑務官のような気分じゃね? オレたちがこいつらを見張ってなきゃいけないというか、見張ってやってるんだぞって気分。」



「どっちにしてもタチ悪いよね、私たち。」



「ああ。」



それから野崎くんは、私を屋上に呼び出したわけ。つまりは、この異様な関係にある私たちを自然な関係にするための本題に入った。



「オレはお前のファンだと、そう言ったな?」



「言ってた気がする。」



「いや、もしかしたらファンというよりも、仲間って言葉の方がしっくりくるかもしれねえな。オレもお前とおそらく、同じ考えを持っている。」



「どっちでもいい。」本当に。



「で、このルーズリーフを見て、キミはどう思ったわけ?」




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