劇団「自作自演」





まあ、何はともあれ私へのいじめは日々、エスカレートしていく。



敦くん、そして、青山くんの見事な策のお陰だ。



担任の先生もとっくに気付いているんだろうけど、知らないフリを決め込んでいる。



クラスのみんなも、疑心暗鬼に陥っていて、「おはよう!」が飛び交うことはなくなった。



私が敦くんに執拗なくらい「おはよう!」と言っていたからだ。



みんな「敦くんに挨拶すれば、目を付けられる。」と思っているんだ。



自分さえいじめられなければ、それでいい。彼ら彼女らが恐れているのは、自分に飛び火するかもしれないということだ。




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