劇団「自作自演」





慌ててカバンから血ノリをバレないように出して、右の脇腹にセットした。



周りをチラッと見たが、セットをしたことは、誰にもバレていないようだ。



それくらい私に無関心というか、関わり合いたくないんだろうと思う。



でも、それも今日で終わりだ。



この作戦が終われば、敦くんも青山くんも普通に接してくれる。



唯一無二の親友と校内1の人気者とがいれば、私をいじめてくるヤツなんていない。



自分の身を守りながら、残りの青春を精一杯楽しんでやるのだ。



このクラスを3人で乗っ取ってやるのだ。



主導権は、私たち。私たち3人が中心となって、回っていく。



担任を含めたクラス全員、劇団「自作自演」だ。




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