劇団「自作自演」





逆境に立たされているみたいに感じるほど、西日が眩しかった。



「それで、この後はどうするの?」



「とりあえず、オレは香澄さんのことを無視し続ける。あとは、地雷を仕掛けておいた。」



「地雷?」やはり敦くんは、戦争に喩えたいらしい。



「そう、地雷だ。踏んだ瞬間、バーン!」



私が何も答えないでいると、敦くんは、業を煮やしたのか、私の膝を手のひらで叩いた。



「バーン! だ。」



「それはわかってる。地雷は何を意味してるのかわかんないの!」




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