暗闇の果てに
「くそぅ……」
アースは机の上に置いてある時計をチラリと横目で見ながら本日何度目かの悪態をついた。
時計の針は23時55分を差していた。
アースは白い壁に囲まれた決して狭くはない部屋にいた。
めったには使わない勉強机にベッド、衣裳だなと本がビッシリときれいに並ぶ棚。
そして普段、食事などに使う丸テーブルが無造作に置いてあるだけの質素な部屋。
アースはそんな部屋で、勉強机に向かってひたすらに参考書と向かい合っていた。
明日は年に何回か行われる定期テストの第二回目のテストの日なのである。
いつもならこんなに勉強はしない。
事実、アースは全くテストの点数やら順位やらに興味がない。
……しかし、今回は1位にならなくてはいけない理由があった。