暗闇の果てに
甲高い、剣同士がぶつかりあうときの特有の音が辺り響き渡り、果てしない空へと消えていく。
突き、押し、構え直してはまた向かって行く。
二人はただ、自分の闘心の思うがままに剣を操るだけ。
日が暮れ始め、辺りに闇が落ち始めても、一向に決着のつく兆しは見えない。
薄暗闇の中で、二つの影が重なっては離れていく。
アースは長い間、走り、剣を振り、飛んでは、避けるの繰り返しで疲れ果てていた。
それはマンヌも同じ。
しかし、二人はこれまでにないくらいの清々しさを感じていた。
アースは、剣と一体になり思いっきり戦うことがどんなに心が躍り、気持ちの晴れるものか初めて知った。
マンヌも感じていたことは同じ。
そして、アースの予想以上の強さに驚いていた。