暗闇の果てに

しかし、まだ負けてはられない。



マンヌは少年と剣を交えた瞬間、力づくで押した。


予期せぬ力に少年の体は少し傾く。


その隙を逃すはずはなく、マンヌは少年の手から剣を弾き飛ばした。


少年も負けるものかと歯をくいしばり、剣を放すまいとする。

しかし、そのせいでさらにバランスを崩し、


「うわぁあ!!!」


少年は思いっきり尻餅をついていた。



アースが肩で息をしながら悔しそうにマンヌを睨み付ける。






マンヌはそんなアースの鋭い視線を見事に無視し、まだまだ若造には負けんぞ、とにやりと笑って見せた。







「まだまだだな!しかしここまでやるとは驚いたぞ」


「ちぇっ!接戦だったのによく言うよ」







アースの言葉を受け流し、夜飯夜飯と呪文のように呟いて家の中へ入っていく。








アースも溜め息をひとつついた後立ち上がり、砂のついたズボンを軽くはたいた。




「明日筋肉痛で動けなかったらどうしよう……」















その次の日、とある学校のある少年が体を不自然にギグシャグさせながら歩いていたという……


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