増えた記念日
テーマパークやキャラクターが好きだと話すと女の人はは共感してくれる人が多いけど、男の人だと引かれることもある。

篠沢さんはどっちだろう?

私は窺うように見ながら、返事をした。


「はい。月に1度は必ず行っています。多いときは3回行くときもあったりします」


「そんなに? へー、すごいねー」


引かれたかな……。


「俺、子供の頃しか行ったことないんだけど、クリスマスはやっぱり楽しいの?」


「はい。一年で一番キラキラしている時期で楽しいし、夜のイルミネーションは綺麗でロマンチックなんですよ」


「へー、そんなにも綺麗なんだ。遠野さんは彼氏とそこでデートするの?」


「えっ? デート?」


篠沢さんは楽しそうにうんうんと頷く。

クリスマスデート出来たら、最高だけどそんな相手は悲しいことにいない。


「いえ、友達と行くか一人で行くかです」


寂しい返事は声が小さくなる。


「彼氏いないの?」


「はい……」


どんどん声が小さくなる。


「だったらさ」


「篠沢ー。ミーティング始めるぞ」


「はい! 行きます!」
< 4 / 10 >

この作品をシェア

pagetop