ベル姫様と溺愛ナイト様
「ベルちゃんは、願えば何でも出来る神秘の力を持っている。
だけど力の使い方が分からない、記憶の欠けた神秘の国の姫。

レイは姫を守る、一対のナイトだってことだ。

彼女の記憶が完全に戻るのはいつなのか、どうして記憶が欠けているのかも分からない。
力をどうやったら安定させられるのかも分からない。
滅びてしまった神秘の国に、手がかりはない。

本当、6歳の誕生日前に連れ去られてからジェミロと出会うまで、何があったのか……。

俺が知りたいところだよ」

「……分からないことだらけじゃないか」

整理しよう、と言ったところで、結局分からないってことが分かっただけだった。

「そんなこと言われてもなぁ。
俺が何でも知ってるわけじゃないだろう?」

2人のやりとりに、まぁまぁ、とシュシュは苦笑いを浮かべた。

「もうこうなると、流れに任せるしかないのではないのでしょうか?
なるようにしかならないってことでは?」
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