ベル姫様と溺愛ナイト様
ベルの頭から手を下ろしたレイは、一言言い切った。

「ラス王国を復興させる。
でないとベルの力が身体の中で大きくなりすぎて、やがて……。
ベルが消滅する」

「は?」

「えぇっと、レイ君?
この状況でその冗談は……」

言いかけたシュシュに、真顔のレイが口を開いた。

「本当だ。最近時間を見つけてはラス王国について調べまくってた。それで分かったんだ。
驚くだろうと思って、言いたくはなかったけどな。
大きくなりすぎた力に、潰されるんだ」

あまりに真剣な表情に、ふざけて言っているわけではないと悟った。
それでも唐突過ぎて、頭がついていけない。

「ち、ちょっと詳しく……」

「今の説明じゃさすがに……」
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