ベル姫様と溺愛ナイト様
レイとメロゥは、目の前で目を見開いている3人に説明をしだした。

ラス王国は神秘の国だ。
その国を守り、保っているのは女王の大きな神秘の力。

国を守る大きな力は、国を継ぐものとして15歳で最大に花開く。
その時に先代から国を継ぎ、国を守る力を開放する。
そして先代は退く。
これが通例。しきたりであった。

大きな力はラス王国全体に分散され、国も安定するし、女王の大きすぎる力も分散されることで安定する。
それでうまくいっていたのだ。

が、先代の女王は愛する娘を連れ去られたことで心を痛め、病に伏し、国は滅亡へと向かった。

大きな力をもった女王でも娘を探し出せなかったのは、信じていた臣下の裏切りからくるあまりの衝撃と、同時に国を襲われ、民を守ろうと力を使い果たしたためだと言われている。

そして、ベルはすでに16歳……。
本来ならば力が花開くときを過ぎている。

強くなっていて、何ら不思議はない。
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