ベル姫様と溺愛ナイト様
「最初はそう思ってたんだけど、あそこの土地は……。
もう……。
新しい土地で、神秘の国を復興した方が良いってことになったんだ。

幸い、神秘の姫とナイトがいるから、復興はどこでもできる」

笑っていながらも、母国を思い出したのか目尻に寂しそうな色を浮かべたメロゥに、ジェミロとシュシュは心が痛くなった。
名指しされた2人はイチャイチャしていて見てはいなかったけれども。

「でも、良い場所を見つけたとしても、まだ問題は山積みですね?
ここはラス王国から見ると他国ですし、町の中心にはすでにお城がありますし。

いきなり湖にお城が建ち、城下町が出来るとも思えません。
だって、国の中に国ですよ?」

他人のドーナツの真ん中を埋めるようなものじゃないですか?」

シュシュの例えにメロゥは笑った。

「さっすが先生、分かりやすい!
だけど心配ご無用、解決済みだ」

自信満々に言い切るメロゥに、安心しつつも周囲は首を傾げた。

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