ベル姫様と溺愛ナイト様
「わ、わたし、明日ここ出たら帰れないの?!」

「そうらしいぞ? 気づかなかったのか」

狼狽えるベルの頭を撫でるジェミロ。

「え、じゃあおねぇ、お店どうするの?
一人で大変じゃない?
わたしがいないと一人だよ?
それにレイも……」

「大丈夫だ、元々一人だったんだから。
ベルがいて、ちなみにレイがいてくれて確かに心強かったけど、元々は一人だから。
良いんだよ、気にするな」

「でも、でも……!」

ベルが姉を案ずる姿に心打たれたシュシュが口を開いた。

「家の妹でよければ、紹介しましょうか?
今丁度バイトを探しているので……。

あ、勿論ジェミロがよければですが」

「おお? シュシュ、妹がいたのか?」

付き合いは長いはずなのに、シュシュの家族の話しは聞いた事がない。
驚くジェミロにシュシュは頷いた。
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