ベル姫様と溺愛ナイト様
「さ、ベル」

レイはベルを抱きしめた。

「ち、ちょっと……」

メロゥもいるし、いつ誰が来るかもわからないのに、恥ずかしいな、と、赤面する彼女に、レイは笑ってみせた。

「恥ずかしがらないで。ベルの記憶は曖昧だ。
城を創るに当たって、俺のイメージを見せるからこうやってくっついてないと」

意識を共有するんだ。
レイはそう言って、ベルを更にぎゅっと抱きしめた。

「あ……」

抱きしめ合っていると、ベルに様々なシーンが流れ込んできた。

さすが、神秘の国の一対の存在とでも言おうか。意識を共有出来るなんて……。

ベルは狼狽えながらも、レイの送り込んでくるイメージを受け入れてゆく。

「……始まった、のか……?」

見守るメロゥから小さく声が漏れた。

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