ベル姫様と溺愛ナイト様
大好きな姉と、店と、これからはレイも一緒だ。
ベルは笑顔を浮かべて嬉しそうだ。
そんなベルを見やり、ジェミロもレイも頬を緩ませた。

「よし、決まりな!
お前、ベルを探すために旅をしてたんだよな?
明日からの宿の心配はこれでなくなったな。
お前に部屋を用意する」

「え? 部屋……?」

どこか宿の一部屋を借り切るか、近所の空家を探して契約を考えていたレイは驚いた。
急に決まったことなのに、部屋を用意してくれるのか? と。

「ああ。
ここな、あたしが買い付けるまで、小さな宿屋だったんだ。
で、二階に宿屋のときの名残で部屋がある。
そこを今は居住スペースとして使ってんだよ。

シングルの部屋が3つ、ツインの部屋が2つな。

シングルを一つずつあたしとベルで使っている。
もう1つのシングルとツイン2部屋は空いてんだよな。

まぁ埃っぽいかもしれねぇが、掃除すりゃあ使えるだろ?」
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